「不労所得」の「不労」は、unearned の翻訳? small talk about Unearned Income 

(from free-photo site)

不労所得ってどんな所得でしょう?

労働の直接的な対価として得る、賃金や報酬以外による収入というのが、不労所得の一般的定義です。
たとえば、会社で働いて獲得する月給やボーナス、店を経営して得られた収入、講演やセミナーでレクチャーをした際に受け取る報酬などは、不労所得ではありません。
当たり前ですよね。

自分が働いた労働に対する対価以外の収入って、どのようなものがあるんでしょう。
たとえば:
利子
配当
賃料収入(所持する不動産から得られる収入)
著作権使用料(印税)
などが、有名ですね。



日本の所得税法上、不労所得というというカテゴリーは存在しない

たしかに、確定申告などの際に「不労所得」という項目はみかけないですね。

素人考えでひっかかるのは、「不労」という言葉です。


「不労」と言っても、働いてますから

たとえば、賃料収入ですが、これを得るためには、ものすごく労働しているんです。
まあ、資金を出すだけで、あとは他の人に丸投げというケースもあるかもしれません。

しかし、一般的規模の庶民経営の場合は、自分で物件情報を収集し、自分の足で何軒も何軒も中古物件を見て歩き、やっと契約成立。

古い物件の場合は、自分でできる修理は自分でやって経費を減らし、プロに頼むところは、まず業者さんの選定に始まって、交渉、金額が折り合えばスタート。
金額が折り合わない場合は、また業者さん選びに戻る。

リノベが終わると、今度は仲介業者さんに依頼。
借りてくれる人を探してもらいます。

入居者さんが決まった後も、いろいろあります。

きちんきちんと家賃を入れてくれる人ばかりではありませんから、督促も仕事です。

エアコンが調子悪い、水漏れした、IHが動かなくなった、換気扇が動かない、などなど入居後のケアも非常にたくさんあります。

もちろん、すべて第三者にお願いすることもできますが、その分経費が増加し、所得は低下します。

おおざっぱに言って、
 所得=収入-経費
です。
経費には、不動産の建物部分の減価償却も入ります。

というようなわけで、とてもじゃないですが、「不労」という言葉はいただけないですね。

働いていますから。「労」を主張したい。


ブログのアフィリエイト収入なども不労所得?

聞くところによれば、ブログのアフィリエイトなどによる収入も、不労所得と呼ばれるようです。

前述のように、日本の所得税法上、不労所得というカテゴリーはありませんから、いわゆる正式な定義はないのかもしれません。

ブログを書くためには、取材したり、対象となる商品を購入したりなど、収入を得るためには相当の努力が必要だと思うのですが。


言葉にこだわってもしょうがないか/unearnedの翻訳?

「不労」というのが、どうも腑に落ちませんが、言葉にこだわっても仕方がないですね。

英語では、unearned incomeと言うことが多いですが、この言葉の訳なのでしょうか?


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